カナダの田舎で過ごしていると、日本ではあまり見かけなくなった動物や昆虫をよく見ます。蝶々やトンボ、カエル、キツネ、シカなど、野生の生き物がそぐそばで暮らしています。
鳥に関しても、今まで見たことのない、美しい鳥たちを普通の生活の中で見ることができます。特に、田舎の家があるあたりは、カナダ人でもバードウオッチングに訪れる人もたくさんいると聞きます。
私が、ここに住んで、生まれて初めて見るようになった、美しい鳥たちを紹介します。
アメリカンロビン(コマツグミ)
ツグミの一種で渡り鳥です。
アメリカンロビンは、南カナダからメキシコにかけて北アメリカを広く移動します。冬は南に移動してしまうので、ここカナダでアメリカンロビンが見られるのは春から夏の終わりごろまでです。
ヨーロッパにも同じようなツグミがいて、そちらはヨーロッパコマドリと呼ばれて区別されます。いずれも、胸が赤みがかった褐色をしているのが特徴です。
アメリカンロビンの方が、ヨーロッパロビンよりも体が大きい傾向があります。アメリカンロビンの体調は28㎝ぐらいが平均らしく、目立ちます。
ブルージェイ(アオカケス)
青い鳥というと幸せを運ぶ鳥というイメージがあります。ブルージェイ(英:Blue jay)は、日本語ではアオカケスと呼ばれるカケスの一種です。
真っ青な羽毛を持つ、たいへん美しい鳥です。その体は比較的大きく、全長30㎝と言います。鮮やかな青色と、体の大きなことで、遠目から見ても、すぐに見分けがつきやすいです。
私が住んでいる街、モントリオールはケベック州ですが、ブルージェイは、ケベック州のとなりの州、オンタリオ州を代表する鳥と言われています。メジャーリーグのトロント・ブルージェイズにも名前が使われています。
ブルージェイは雑食で、昆虫や果物、種子をえさとします。うちの畑では、昆虫とって食べているのをよく見かけます。
ハミングバード(ハチドリ)
日本語では「ハチドリ」と呼ばれています。とても小さな鳥で、体重は2~20g程度です。アメリカ大陸に生息し、特に合衆国南西部からアルゼンチンにかけておおく分布しています。
ハチドリという名前の通り、羽ばたいている時にハチのような羽音をたてます。花の蜜をえさとするところもハチと似ています。
他の鳥と違って、ハミングバードは、羽ばたきながら、空中で静止することができます。空中で静止した状態で、花の中に長いくちばしをさしこみ、蜜を吸います。
ハチドリには、いろいろな種類があります。キューバに生息するマメハチドリは、体長6㎝、体重2gの世界最小の鳥だそうです。
私がよく見かけるのは、のど元が赤いハチドリなので、「ノドアカハチドリ」と呼ばれる種類のハチドリかもしれません。
ハチドリが、やってくると、本当にハチのような羽音(英語的にはハミングするような音?)が聞こえるので、すぐにそれと分かります。
体が小さいために木々の影になって、見えづらいこともありますが、蜜を吸っている姿はとても愛らしく見えます。
カナダガン
日本でも見かけることがありますが、カナダガンは北アメリカを中心に生息しています。北アメリカ大陸北部で夏を過ごし、寒くなると南へ移動します。
カナダガンは渡りをするとき、Vの字に整列して飛んでいく姿が有名です。鳴き声も騒々しく、印象的なので、すぐにそれと分かります。
風向きが良ければ、1日(24時間)で2400キロも飛行するらしいです。基本的には、群れて生活するらしく、田舎の家の裏の湖でもよく見かけます。一斉に飛び立つ姿は、かなり迫力があります。