異国にきてあまりその国の批判はしたくありませんが、ここカナダ(それともモントリオールかも?)の郵便事情は最悪です。ことの起こりは昨日の夕方、見知らぬ人が訪ねてきたところから始まります…
ネットで購入したスマホが届かない!
その夕方、私たちは家に友人を招いて夕食を共にする予定でした。ちょうどその時刻になってドアベルが鳴ったので、友人が到着したんだと思って、玄関先に出てみると、見たことのない西洋人女性が立っていました。
「Hi, It’s me…(こんにちは、その…、私だけど)」
「私だけど」と言われても、知らないんだけど。と思いつつ、愛想笑いすると、その女性はかなりエキサイトしているようで、彼女の問題を説明し始めました。
実はこの女性、最近隣に引っ越してきたドイツ人女性で、そのことが理解できるまでに数分かかった私。
彼女の説明によると、数日前にアマゾンでスマホをネット購入したらしい。
でも、そのスマホがいつまでたっても届かない、同時に注文した書籍は受け取ったけど、スマホだけが届いていない。配送業者に連絡したら、前日の朝9時に配達して不在だった(彼女は在宅だったにもかかわらず)ので、荷物をグリーン色の扉の前に置いて帰ったという…。
グリーン色の扉というと、うちの扉もグリーン色で、というかこのアパートにグリーンの扉は4つあります(上の画像)。もしかして、彼女のスマホがうちの扉の前に置かれていたんじゃないかと考えて、訪ねてきたらしいんですね。
私は全く心当たりがないので、彼女に、うちは受け取っていないということを伝えました。
500ユーロの商品を玄関ドアの外に平気で置いて帰る配達員
我が家のグリーン色の扉は、もう一つの世帯とシェアしています。そこにはイスラエル人とアルメニア人のカップルが住んでいますが、彼らが知っているかもしれないということで、彼らの部屋のドアをトントンとノック。
事情を説明すると、そのイスラエル人の男性、マイケルも知らないと言います。彼らも、よくネットで買い物をして荷物を配達してもらうそうですが、以前彼の奥さんの荷物も、同様にドアの外に放置されていたことがあるそうです。その時は運よく、彼らが外出するときにその荷物に気づいたのだとか。
ドイツ人女性が購入したのは500ユーロ(約64,000円相当)のスマホ。それを平気で玄関先=戸外に置いて帰る配達員とその配送システムって、どうなってんの?と思いますよね。
これは、ドイツ人女性にとっても同じで、ドイツでは考えられないとかなり憤慨した様子です。
彼女はアマゾンに問い合わせたところ、荷物はすでに配送されているので返金には応じてくれないらしいです。そのカスタマーサービスの態度にも、かなり怒っていました。
クレジット会社に連絡してみる
憤りをどこにぶつけたらいいのか分からないという様子のドイツ人女性を、私の隣人マイケルがなだめるという感じになり、そして彼の提案は、クレジット会社に連絡してみること。
彼も同じような経験があり、その時に、実際に商品を購入したサイトではなく、決済に使ったクレジット会社に連絡をしたそうです。VISAとかMaterとかですね。
クレジットカードにはデフォルトで不正利用のときの保険がついています。つまり、誰かにカードを悪用されたときなどにはその代金が保証されるというものです。
このケースの場合、カードの悪用とは異なりますが、こちらが商品が届いていないから支払いをキャンセルしてほしいと言えば、こちらの言い分が通る可能性が高いです。
クレジットカード会社から代金を受け取る側の商品販売元は、確かに購入者のところへ商品を配送したことを証明できなくてはいけません。
今回の場合だと、配達員は購入者であるドイツ人女性のサインをもらわなくてはいけなかったはずなんです。ですので、運送業者も販売元も彼女が商品を受取ったという証明をすることができないということになります。
ですので、クレジット決済がキャンセルできるはずだということなんですね。
デビットカードはどうなの?
「え、そうなの? じゃ、私今すぐ部屋に戻って電話するわ!」とドイツ人のお姉さん。「いいこと教えてくれて、ありがとう!」
私もいいこと聞いた、と思ったものの、ふと、これがもしクレジットカードでなくデビットカードだったらどうなんだろう?と疑問に思いました。というのも、私は普段買い物をするときはデビットカードで購入することの方が多いので。
調べてみると、不正利用による保険はデビットカードにもついているそうです。ただし、上限があり年間数百万円まで、と決まっているということ。
ということは、100万円以上の金額をデビットカード機能付きの銀行口座に入れておくのは危険ということになります。不正利用だということが分かっても、100万円以上の金額は戻ってこないわけですから。
それに、クレジットカードなら不正利用されてもその時点ではお金は動いていません。一方、デビットカードの場合は不正利用があった時点で即時自分の口座残高は、その分差し引いて表示されます(実際に処理が行われるまでには時間がかかることがあるようです)。
なんとなく、クレジットカードよりもデビットカードの方が、不正利用に弱いような印象を持ってしまいました。これからは、クレジットカード決済の方がいいかも、と少し考えてしまいます。
私の自転車も盗まれた!
ちなみに、後で旦那に言われて気づいたんですが、彼女がスマホを失ったその日、私の自転車(門外に駐輪していた)も盗まれたんです。つまり、その盗人は同一人物だった可能性もあるということ。
この町では自転車はよく盗まれます。自転車だけでなく車上荒らしも多いです。私は、それは大麻常習者が多いことに関連していると考えています。
カナダは医療大麻の使用が認められている国です。医療大麻と言っても、実質だれでも大麻を摂ることができます。そのため、中毒者による軽犯罪が多く、私の自転車もそんな人たちに盗まれ小額のお金に変えられた可能性が非常に高いです。
日本でも少し前に医療大麻の合法化を主張する元女優さんが話題になりましたが、私は絶対に反対です。この町で、ゾンビのように徘徊している麻薬中毒者(アル中もいる)を見るたびに、日本はこんな風になってほしくないと強く願います。