カナダというと先進国の部類に入っているので、意外に思うかもしれませんが、けっこう停電があります。特に私が住んでいるモントリオール周辺では季節を問わず停電することがあり、慣れるまでには「なんでや!」と思うことが多々ありました。
カナダ、というか主にケベック州やモントリオールの電気事情について書いてみます。
カナダの電力資源と電気代
カナダは水力発電が中心となっています。世界的に見ると、カナダの発電量は世界第5位、水力発電量は世界第1位のようです。参考:http://www.canadanet.or.jp/enr/power.pdf
カナダはもともと資源の豊富な国ですが、水資源も豊富です。冬の大量の雪を見ればそれも納得かなぁと。
カナダの電力のうち水力発電によるものは60%を占めています。また電力自給率は160%以上となり、米国への輸出も行われています。
電気代が安いのも特徴的で、少し前のビットコインブームの時には、電気代が安いカナダでビットコインマイニングを行う人も多くいました。
実は停電も多い
ただ、電気代が安いといっても、常にカナダ全国において安定供給が行われているとは限りません。
昨夜も夕ご飯に手作りピザを食べようとしていたところ、ピザ生地を広げて具材とチーズをたっぷり乗せたピザを、いざオーブンへ投入しようとしたとき、
あ・・・。
・・・え?
・・・と、停電してしまいました。
いやいや、本当に困りますよねー。どうする?って言って、ガスコンロで焼いてみるか、といろいろ試行錯誤しているうちに、ピカッと電気が通じて、なんとかその夜はピザを食べることができました。
天候や諸事情による停電
少なくとも私が住んでいるケベック州では、停電は少なくありません。それは、電力供給量の不足ではなく、主にインフラ的な理由によります。どうしても天候の影響を受けてしまうのですね。特に田舎ではそうです。
ここ数日積雪量が多いので、そういうときには電線が雪の影響で切れてしまったりします。風が強い日も注意が必要です。
かといって、夏も停電がないわけではありません。冬の間にダメージを受ける地下の水道やその他配線の工事が多く、ストリート全体が停電になることがあります。当然信号機も止まりますので、ちょっとした渋滞が起こります。
電気に頼らない生活
夏はともかく冬の間に停電が起こると、困るのは暖房設備です。電気による暖房設備だけに頼っていると、いざというときの寒さ対策ができません。モントリオール市内のアパートは、電気暖房ではないので大丈夫ですが、多くの世帯では電気に依存しています。
より天候の影響を受けやすい田舎の家は薪ストーブなので、停電してしまっても凍え死ぬことはありません。ちなみに、薪ストーブに関しては、モントリオール市内で新築の家を建てる際、現在は条例で薪ストーブを設置できないことになっています。
停電してもちょっとしたキャンドルディナーが楽しめる、というポジティブな考え方もできますが(そうでもしないとやってられない)、現代に生きる私としては、インターネットも使えなくなるのでちょっと辛いですね。。。
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