今回は8月から12月まで、長い旬を迎えるサトイモについてご紹介したいと思います。
日本では稲よりも早い、縄文時代後期に日本に伝わってきたそうです。ルートは不明だそうですが、本州の色々な場所でヤブイモ、ドンガラなどと呼ばれている野生化したサトイモがあります。
和食に欠かせない煮物の恋人!
タロイモ類の仲間で、サトイモ科サトイモ属の植物です。よく目にするのは地下茎が肥大化したものですが、葉柄もズイキと呼ばれて食用にされています。山で自生していたヤマイモに対して、里で栽培されていたからサトイモと呼ばれるようになったそうですよ。
旬は品種によって変わるために長くなっています。冷凍のものも多く出回る時代ですが、生のサトイモはねっとりしていて、鼻に抜けるふっとした根菜特有の香りが格別です。泥を洗って皮ごと茹でて、剥きたてを塩で・・・なんてのもオススメの食べ方です。
がん予防にも!サトイモのぬるぬるパワー
サトイモのぬめりはガラクタンという成分のしわざ。この成分は炭水化物とたんぱく質がくっついた物質で、免疫力アを高めてがんや腫瘍の予防に効果があるとされています。
さらに、オクラなどにも含まれるムチンが肝臓や腎臓のサポートをしてくれるので、漢方で使われているほどなんです。ムチンは胃腸の働きも活性化するので、冷たいものや刺激物で疲れた夏の体に優しい野菜ですね。
これらの成分はぬめりに入っているのであまり洗い流さないようにしましょう。
秋の満月のお供え?!
現在でもインド、東南アジア、東アジア、オセアニアなどで親しまれているサトイモですが、ニューギニアやメラネシアなどでは日本の月見団子のように、秋の満月にイモを神様のお供えにするという文化があるそうですよ。白くて丸い、もちっとしたもの・・・遠からず近からずといった感じでしょうか?
サトイモの品種は200種類を超えたそうです。色々な品種を食べ比べしても面白いかもしれませんね。